【文章構成法⑥】ピクサーピッチでストーリーを語る!書き方を例文付きで解説

文章構成法の「ピクサーピッチ」を実例付きで解説。
ふつおた文章術

こんばんは!わっしょいです。
文章構成法シリーズ第6弾「ピクサーピッチ」についてお伝えします。

「ピクサーピッチ」は、数々のアニメーション作品を世に送り出してきた企業である、
「ピクサー・アニメーション・スタジオ」が使っている文章構成法です。

  • トイ・ストーリー
  • モンスターズ・インク
  • ファインディング・ニモ

などなど、世界中で愛されている作品は「ピクサー・ピッチ」で生み出されました。

今回は、人を魅了し続けている「ピクサー・ピッチ」について解説します。

「ピクサー・ピッチ」を使えば、
あなたの文章がもっと魅力的な文章に仕上がりますよ!!

記事の最後で「おすすめの文章構成法」をご紹介します。
良ければチェックしてくださいね♪

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【世界中を魅了し続ける「ピクサー・ピッチ」】

「ピクサー・ピッチ」は「三幕構成」をベースにしている文章構成法です。
「三幕構成」を使うことで、ストーリー性のある文章を書けます。

なぜ「ストーリーで語ること」が必要なのかというと、
相手にメッセージを伝える方法として一番有効だからです。

私達の行動や考えは、物語によって大きな影響を受けます。
それはストーリーに触れることで、感情が動くから。

小さい頃に読んだ絵本の内容が教訓となって、
大人になっても無意識に実践している人は多いでしょう。

  • 家族や友達を大切にする
  • 人を傷つけてしまったら謝る

私たちが無意識で行っている言動は、
おそらく、何かしらの物語がきっかけになっているように思います。

ストーリーに感情移入すると、
まるで自分が体験したかのような「喜怒哀楽」を感じられます。

  • 何かを成し遂げた喜び
  • 仲間を傷つけられた怒り
  • 誰かの涙を見た時の哀しさ
  • 好きなことに夢中になる楽しさ

「喜怒哀楽の感情」に触れることで、
登場人物の言動や物語の展開が自身の教訓となる。

物語に込められたメッセージは、
やがて私たちの心の奥深いところにたどり着き、影響を与え続けます。

人の心を動かす方法である「ストーリーで語ること」。
これを実現する手段の一つが「ピクサー・ピッチ」なんです。

・ベースは「三幕構成」

三幕構成とは、ストーリー構成を大きく3つに分ける方法です。

  1. 日常の世界
  2. 試練の旅
  3. 日常の世界に帰還

三幕構成を言い換えると、こんな感じになります。

  1. どんな日々を過ごしていて
  2. どんな出来事(試練)が起きて
  3. どんな成長をして試練を乗り越えたのか

三幕構成が明らかにするのは、主人公の失敗と成功の物語。
いわば「主人公が変化する物語」と言えます。

これらをストーリーとして語ることで、
相手が思わず共感してしまう文章になります。

・8つのステップ

ストーリー展開は大きく8つのステップに分かれています。

  1. 日常の世界
    ①昔々…。

    ②毎日…。
    ③ある日のこと…(事件が起きる)
  2. 試練の旅
    ④そんなわけで…。

    ⑤そんなわけで…。
    ⑥そんなわけで…。
    ⑦そしてついに…(クライマックス)
  3. 日常の世界への帰還(ストーリーが完結する
    ⑧その後…このストーリーの教訓は…。

     コアメッセージが強調され新しい教訓を得る

「試練の旅」での流れのイメージは、
・④~⑥は試行錯誤しながら試練に立ち向かう

・⑥が最大の正念場
・⑦で努力が報われ試練を打ち破る
このような展開です。

実際にピクサー作品を観てみると「ピクサーピッチ」の流れで話が展開しているのがわかります。

2003年に公開された『ファインディング・ニモ』。
この映画は第12回アニー賞「長編アニメ作品賞」を受賞しました。

実際に『ファインディング・ニモ』のストーリーを8ステップに当てはめてみましょう。
なおネタバレを含みますので、作品未視聴の方は飛ばしてください。

  1. 昔々
    あるところにマーリンという魚がいて、息子のニモをとても可愛がっていました。
  2. 毎日
    マーリンは危険だらけの海からニモを守るため、安全なサンゴ礁で生活をしていました。
  3. ある日のこと
    ニモはダイバーに連れていかれました。
  4. そんなわけで
    マーリンはニモを探すため、安全な住処から飛び出す決意をします。
  5. そんなわけで
    マーリンは海を冒険する中で様々な危険や困難と対峙します。
  6. そんなわけで
    マーリンはやがて恐怖と向き合う決断を迫られます。
  7. そしてついに
    マーリンは恐怖を克服し、ニモには囚われた仲間を救う力があると信じました。
  8. その後
    マーリンはニモが一人前になれるように、子離れをしました。

「ピクサーピッチ」の8つのステップによって、
複雑なストーリーを簡潔にまとめることができるんです。

「ピクサー」が手掛ける作品では、必ず「コアメッセージ」があり、
新しい教訓を得るためにキャラクターたちは奮闘しています。
彼らが手に入れる教訓は、子供だけでなく大人も学ぶ事ができます。

『ファインディング・ニモ』から学べる教訓は、
「親が勇気を出して子離れすることにより、子どもは成長できる」ということです。

もっと大きな意味で捉えると「干渉のし過ぎは人の成長を妨げる」ということですね。
時には優しく見守って、失敗を経験させる必要もある。
失敗に自分で気づき、原因を考えることが成功への近道。

「ピクサーピッチ」では、以下の要素がキャラクターの言動に反映されています。
これらが一つの線で繋がることで、共感できるストーリーとなります。

  • 人生の目的
  • 目的を達成するための行動
  • 行動によって得た教訓

【実例:「ピクサーピッチ」で文章を書いてみる】

私が常連リスナーになるまでの経験を「ピクサーピッチ」でまとめるとこんな感じになります。

  1. 昔々
    あるところに「わっしょい」というオタクがいて、声優の西明日香さんを推し始めました。
  2. 毎日
    「わっしょい」は、推しの番組を視聴しては、彼女の笑顔、声、トークに癒やされていました。
  3. ある日のこと
    「わっしょい」は、推しに認知してもらうため「メール投稿」を開始することに。
  4. そんなわけで
    しかし、「わっしょい」が書いたメールは不採用の連続。
  5. そんなわけで
    採用を諦めかけましたが、推しにメールを読まれたい気持ちは消えません。
  6. そんなわけで
    睡眠時間を削って文章術関連の本を読み漁り、胃腸炎に苦しみながらも「わっしょい式文章術」を編み出しました。
  7. そしてついに
    「わっしょい」は、念願のメール初採用を達成しました。
  8. その後
    「わっしょい」は、番組の常連リスナーになって、推しから認知されています。

何が目的で、どんな行動をして、何を得たかというと、

  • 人生(場面)の目的:推しに認知されたい
  • 目的を達成するための行動:推しの番組にメールを送る
  • 行動によって得た教訓:不採用は採用の素

「人生の目的」と言うとだいぶ仰々しいですが、
これは「その時の目的」とも言い換えられます。

例えば、「空腹だから何かを食べること」も立派な目的になります。

人生の目的(その時の目的)=空腹だから何かを食べること

仮に冷蔵庫が空っぽだったら食糧をなんとかしなければいけません。
買い物に行くか、お店に食べに行くか、デリバリーを頼むか。

なにわともあれ「空腹と戦いながら食糧を調達する様子」は、
良いストーリーになりそうな予感です。

ストーリーへの没入感を高めるコツ

ストーリーへの没入感を高めるには「具体的に書く」ことが効果的です。
「5W1H」や「五感に訴える言葉」を使うと、イメージしやすい文章に。
追体験しやすい内容となりますよ。

【メール投稿では「結論ファースト」にアレンジ】

「ピクサーピッチ」は、
結末で内容が明らかになる「クライマックス型の文章構成法」です。
しかし、採用という観点から見ると、メールチェックとの相性は良くありません。

メールチェックでは、「効率的に採用メールを選ぶこと」が求められます。
「最後まで読んで、ようやく内容がわかるモノ」は、
メールチェックに時間がかかるので、採用の判断が遅れます。

こんなメールが大量に送られてきたら、スタッフさんはかなりのストレスでしょう。

クライマックス型である「ピクサーピッチ」を使う際には、
少しだけ改良する必要があります。

冒頭でどんな内容(要点)なのか示してください。
たったこれだけで、内容を圧倒的に理解しやすくなります。
「その後」の部分で文章をサンドイッチするイメージですね。

  1. その後
    「わっしょい」は、番組の常連リスナーとして、推しから認知されています。
  2. 昔々
    あるところに「わっしょい」というオタクがいて、声優の西明日香さんを推し始めました。
  3. 毎日
    「わっしょい」は、推しの番組を視聴しては、彼女の笑顔、声、トークに癒やされていました。
  4. ある日のこと
    「わっしょい」は、推しに認知してもらうため「メール投稿」を開始することに。
  5. そんなわけで
    しかし、「わっしょい」が書いたメールは不採用の連続。
  6. そんなわけで
    採用を諦めかけましたが、推しにメールを読まれたい気持ちに背中を押されました。
  7. そんなわけで
    睡眠時間を削って文章術関連の本を読み漁り、胃腸炎に苦しみながらも「わっしょい式文章術」を編み出しました。
  8. そしてついに
    「わっしょい」は、念願のメール初採用を達成しました。
  9. その後
    「わっしょい」は、番組の常連リスナーになって、推しから認知されています。

言葉や表現を適宜修正すれば「ピクサーピッチ」なメールの完成♪

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【参考文献】

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